移住相談で、50代・60代の方からよく聞かれるのが「今は飯綱の一軒家に住みたい。でも年を取ったら、長野市のマンションのほうが楽なのでは?」という質問です。
飯綱町で33年暮らし、不動産の仕事をしている宅建士の立場から、良いところより先に「困ること」で比べてみます。
この記事の結論
「元気なうちは飯綱の戸建て、将来は町の中心部か長野市へ」という二段構えは現実的です。そのとき売りやすい家を、最初に選んでおくことが大切です。
飯綱町の戸建てで困ること
大雪の翌朝。玄関から道路までの雪かきは、年を取るほど負担になります(飯綱町)
- 車がないと暮らしにくい:買い物・病院・役場、ほとんどが車です。免許を返したあとの足をどうするかは、最初に考えておきたい点です
- 雪かき:屋根の雪下ろしが必要な家、玄関から道路までの距離が長い家は、年を取るほど負担になります
- 修繕は全部自分で:屋根・外壁・給湯器・水回り。マンションの修繕積立金のような仕組みがないので、自分で積み立てておく必要があります
- クマ・獣:柿や栗の木がある家、山際の家は対策が必要です
長野駅前のマンションで困ること
- 毎月の管理費・修繕積立金:住宅ローンが終わっても払い続けます。築年数が進むと上がることが多いです
- 広さと音:庭仕事や家庭菜園、薪ストーブといった、移住して楽しみにしていた暮らしは難しくなります
- 価格:同じ予算なら、飯綱町の戸建てのほうがずっと広い家と土地が手に入ります
比べるときのものさし
- 「動ける間」と「動けなくなってから」を分けて考える
- 家の場所:飯綱町の中でも、牟礼駅や役場・スーパーに近いエリアと、山あいのエリアでは暮らしやすさが大きく違います
- 平屋か、1階で生活が完結する間取りか
- 売るときのこと:マンションのほうが売りやすく、田舎の戸建ては買い手が見つかるまで時間がかかることがあります
宅建士として、私ならこう考えます
いずれ住み替える前提なら、駅や生活施設からの距離、雪かきのしやすさ、平屋かどうかは、購入時の価格以上に効いてきます。「次に買う人が困らない家」は、自分が年を取っても困りにくい家です。
リフォーム費用も目安を持っておくと安心です。昭和50年代の家でキッチン・風呂・トイレを全部替えると約300万円、断熱まで入れると500〜1,000万円ほどかかることが多いです。
老後まで見すえた家探しは、物件ごとの「困ること」を先に知るのが近道です。内覧のときに、雪・車・修繕の3点を一緒に確認しましょう。
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