飯綱町移住のあれこれ

【信濃町特集②】雪と冬の暮らし|除雪の仕組み・克雪住宅補助・冬の水道料金まで役場の制度を整理

2026.11.03

信濃町特集 第2回|広報しなのと信濃町役場のサイトから、町のさまざまな姿を月・火・木・金に紹介しています

信濃町特集の2回目は「雪と冬の暮らし」です。信濃町は県内でも雪の多い地域として知られています。移住を考える方がいちばん気にされるのも、やはり冬のことではないでしょうか。

今回は、信濃町役場のサイトと「広報しなの」に載っている情報から、町の除雪の仕組み、家の雪対策への補助、冬だけの水道料金のルールなどを整理しました。役場のサイトの奥の方にある、知っておくと役立つ情報を中心に集めています。

町の除排雪費用
約2.6億円
令和2年度の実績
除雪ブロック
4地区
おおよそ旧村単位
克雪住宅の補助
最大75万円
融雪型・高齢者世帯等
冬の水道料金
12〜4月
認定料金で請求

町の除雪はどう動いている?

町道の除雪は、平成22年度から町内を4つのブロック(おおよそ旧村単位)に分けて業者に委託しています。現在の委託は令和5年度から令和9年度末までの5年間の長期継続契約です。ブロックごとに細かい路線図(PDF)が公開されていて、自分の住む地区のどの道が除雪されるのかを確認できます。

ブロック 主な地区(路線図の区分より)
野尻・黒姫・古海 熊坂・赤川、古海・毛見、湖畔線・菅川、野尻、黒姫・六月、駒爪・黒姫別荘、黒姫高原線 など
柏原 瑞穂・瑞穂別荘、黒姫・長水、仁之倉、柏原、赤渋・熊倉・中島町、大久保・針ノ木 など
古間・富濃 古間・諏訪ノ原、吹野、柴津・荒瀬原、舟岳・戸草、富濃・落合・石橋 など
富士里 落影・中島・宮の腰、落合・原、御料・中村、富が原・板橋、霊仙寺・北信・高山 など

広報しなの(令和3年6月号)では、令和2年度の町道等の除排雪費用が公表されていました。除雪と排雪(たまった雪を運び出す作業)を合わせると、1冬で約2億6,000万円です。

令和2年度 ブロック別の除雪費用(万円)

野尻

6,643万円

柏原

7,998万円

古間

2,857万円

富士里

4,423万円

排雪費用は別に、野尻952万・柏原2,100万・古間664万・富士里407万・公共施設駐車場198万円。合計は除雪2億1,921万円+排雪4,321万円。出典:広報しなの 令和3年6月号

雪の量によって費用は大きく変わります。決算を伝える広報しなのの記事を見ると、令和3年度は「昨年度の豪雪対応のための除雪経費など」で維持補修費が前の年より約1億2,000万円(39%)増えました。一方、令和4年度は除雪経費などで約8,200万円(19%)減っています。

役場からの「お願い」に書いてあること

  • 除雪は主要な幹線道路が優先
  • 作業中の除雪車には近づかない
  • 除雪車が通ったあと、家の出入口に雪が残ることがある
  • 除雪する道路への路上駐車はしない
  • 県道は長野建設事務所、国道は国土交通省 長野出張所の担当
土地・家探しの方へ大事な一文
町のページには「建築できる路線と除雪する路線はイコールではありません。建築前に充分検討してください」と書かれています。家を建てられる道に面していても、その道を町が除雪してくれるとは限りません。土地を選ぶときは、前の道が除雪路線に入っているかを路線図で確認しておくと安心です。

家の雪対策に使える補助金

克雪住宅整備事業補助金

雪下ろしの負担を減らし、雪下ろし中の転落事故を防ぐため、住宅を「雪に強い家」にする工事の費用の一部を町が補助する制度です。町内に住み、その家に住んでいる方(所有者または2親等以内の親族)が対象です。

工事の種類 内容 補助率 上限額
融雪型(新築・増改築・改修) 屋根に熱を使って雪を融かす(放熱式・温風式など) 工事費の1/5 60万円(高齢者世帯等75万円)
自然落雪型(改修のみ) 屋根の形・勾配・素材を変えて雪を自然に落とす 工事費の1/5 45万円(高齢者世帯等55万円)
雪下ろし型(改修のみ) 命綱用アンカーや雪止め金物など、雪下ろしを安全にする 工事費の1/2 8万円

自然落雪型には条件があります。屋根を切妻や片流れなど単純な形にすること、勾配を10分の5.5以上にすること(滑りやすい塗装なら10分の3.5以上)、金属板で突起の少ない葺き方にすること、雪止め金具や煙突など雪の滑りを邪魔するものを屋根に付けないこと、などです。落ちた雪で危険が生じないことを誓約書で確認することも求められます。

このページには「令和5年度の申請受付は予算に達したため終了」と書かれていました。年度の途中で予算がなくなり締め切られることがあるということです。令和8年度の当初予算(広報しなの 令和8年4月号)にも「個人住宅の自然落雪型工事等を推進」という項目があります。工事を考えている方は、早めに役場(建設水道課)に問い合わせましょう。

小型除雪機の購入補助(過去の広報より)

広報しなのの令和2年7月号と令和3年7月号では、町内の販売店で新品の小型除雪機を買う方への補助が案内されていました。目的として「除雪の負担軽減」とあわせて「移住定住の促進」が書かれているのが特徴です。

補助率
購入費の1/5
税抜
移住3年未満
上限20万円
それ以外
上限10万円
対象機種
20万円以上
町内店で購入する新品

そのほか、世帯の総収入が800万円未満であること、購入前に申請すること、購入後3年間は譲渡・廃棄しないこと、などの条件がありました。今の役場サイトには同じ制度のページが見当たらなかったため、今年度も実施しているかは役場に確認してください。

自分で雪下ろしができない世帯には「住宅除雪支援員」

高齢者だけの世帯など、自分の力で除雪するのが難しい世帯には、町が住宅除雪支援員を派遣して、最低限の雪下ろしと除排雪をしてくれる制度があります。

  • 対象:住民税所得割が非課税で、近くに頼れる子どもがいない世帯のうち、65歳以上だけの世帯、ひとり親世帯、高齢者と障がいのある方の世帯など
  • 作業:母屋・車庫・物置の屋根の雪下ろし、下ろした雪の最低限の除排雪、玄関から生活道路まで幅1mほどの除雪
  • 申込:地域の民生・児童委員に相談して申請書を出す

「近く」とは、車で1時間ほどの範囲(長野市・飯山市・須坂市・小布施町・飯綱町・妙高市など)と書かれています。離れて暮らす親のことが気になる方にも知っておいてほしい制度です。

冬だけの水道料金ルール

信濃町では、冬は雪で水道メーターが埋まり、検針ができません。そこで12月から4月は、前の年の冬に使った量の平均などをもとにした「認定料金」で請求し、5月の検針で実際の量との差を精算します。

STEP 1

12月前に「認定通知書」が届く(冬の毎月の認定量と料金)

→
STEP 2

12月〜4月は毎月、認定料金を支払う

→
STEP 3

5月に検針を再開して、実際に使った量を確認

→
STEP 4

差額を5月分で精算(払いすぎは翌月以降に充当、還付も可)

精算の計算式は「冬の間に実際に使った料金(6か月分)-冬の認定料金(5か月分)=5月の精算額」です。

役場が注意を呼びかけているのが冬の間の漏水です。メーターを見られないので、水漏れに気づかないまま5月に高額な請求が来ることが「例年多くある」と書かれています。雪が降る前に水道メーターの場所に目印を付けておき、冬の間もときどき確認するようにすすめています。空き家や別荘のように冬に人がいない家では、特に気を付けたいところです。

雪を楽しむ町でもある

雪は苦労だけではありません。信濃町には雪にまつわる長い歴史があります。

  • レルヒ記念スキー大会:日本に初めてスキーを伝えたオーストリアのレルヒ少佐が、明治44年1月に将兵80名と野尻湖畔を訪れて初滑りをしたことにちなむ大会です。昭和26年から続き、令和8年2〜3月に第72回が黒姫高原スノーパークで開かれました。今は速さではなく技術を競う大会になっています。
  • 黒姫高原クロスカントリースキー大会:第44回は令和9年1月10日(日)、童話の森スノーウェーブで開催予定です。同じ日に「歩くスキーフェスティバル」があり、無料でクロスカントリースキーを体験できます。大会の申込締切は令和8年12月15日(火)正午です。

また、令和8年度の予算には「特色のあるスキー学習に要する経費」という項目もあり、町の学校ではスキーが授業の大切な一部になっています。

町のいま:このテーマで議論されていること

雪の多い信濃町では、冬の道路をどう守るかが毎年の大きなテーマです。

  • 令和7年度の決算では、道路の舗装修繕や除排雪などにかかる「道路橋梁等維持修繕事業」に4億5,389万円が使われました(広報しなの令和8年10月号)。
  • 町は、除排雪の費用について「財政健全化のため、今後は除排雪実施路線の見直しなどの検討を行っていく予定」と広報しなの(令和3年6月号)で伝えています。
  • 雪下ろしが難しい高齢者世帯の支援や、雪の多い地域での介護の人手確保も課題として報道されています(信濃毎日新聞、2026年10月31日)。

※町の公式資料と新聞報道をもとに事実を整理したものです。特定の考え方を支持・評価するものではありません。

まとめ

・町道の除雪は4ブロックで委託。路線図で家の前の道を確認できる
・「建てられる道」と「除雪される道」は別。土地選びのときに要確認
・克雪住宅補助は最大75万円。年度の途中で締め切られることもあるので早めに相談
・雪下ろしが難しい世帯には住宅除雪支援員の派遣制度がある
・冬の水道は認定料金→5月に精算。漏水に注意
・雪はレルヒの歴史やクロカン大会など、楽しむ資源でもある

次回は「子育てと学び」を取り上げます。信濃町の家や土地のこと、冬の暮らしのことなど、気になることがあれば下のLINEからお気軽にご相談ください。

出典:信濃町役場ウェブサイト「除雪委託路線図(町)」「除雪作業にご協力を」「克雪住宅整備事業補助金」「住宅除雪支援員派遣制度」「冬期上下水道料金の認定/精算について」「第72回レルヒ記念スキー・スノーボード大会」「第44回黒姫高原クロスカントリースキー大会・体験会」、広報しなの 令和2年7月号・令和3年6月号・令和3年7月号・令和4年10月号・令和5年10月号・令和8年4月号。制度の内容は掲載時点のものです。最新の情報は信濃町役場にご確認ください。

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