2026.09.17
こんにちは。ツチクラ住建の土倉です。
古い家をご案内していると、必ず聞かれることがあります。「この家、地震のとき大丈夫ですか」
正直に言うと、見ただけでは分かりません。分かるのは築年数と、外から見える傷み具合まで。ちゃんと知りたいなら診断するしかない。そして飯綱町には、その診断と工事に補助があります。
ただ、この制度には順番があります。ここを間違えると補助が使えません。今日はその話です。
① 耐震改修の補助を受けるには、事前に町の耐震診断を受けている必要があります
工事の見積もりを取ってから「補助はありますか」と聞くと、もう手遅れになることがあります。
② 対象は、昭和56年(1981年)5月31日以前に着工された木造在来工法の住宅
長屋・共同住宅を除く、個人所有の住宅が対象です。
③ 町が令和8年度に見込んでいる件数は、診断2件・改修1件
枠は、大きくありません。後半で詳しく書きます。
町が2026年9月に公開した「飯綱町耐震改修促進計画(第Ⅳ期)」に、町内の数字が載っています。
| 項目 | 数字 |
|---|---|
| 町内の住宅総数 | 4,970戸 |
| 耐震性が不十分な住宅 | 1,042戸 |
| 耐震化率 | 79.0% |
| 昭和56年以前に建てられた住宅 | 1,510戸(全体の30.4%) |
| 目標(令和12年) | 耐震化率 93% |
耐震化率79.0%ということは、町内の住宅のおよそ5軒に1軒は、耐震性が足りていないということです。そして昭和56年以前の家が1,510戸、全体の3割を占めています。
この数字を移住検討者向けに言い換えると、こうなります。飯綱町で売りに出る中古住宅、とくに価格の安い物件は、かなりの確率でこの1,510戸の中に入っています。
計画では、想定する地震として長野盆地西縁断層帯の地震(マグニチュード7.8)などが挙げられています。遠い話ではありません。
令和8年度のアクションプログラムに書かれている条件は、次の3つです。
⚠ 注意してほしいのは「着工」だという点です。登記簿に載っている新築の年月日や、売主さんの記憶にある「昭和57年に建てた」は、着工の時期と一致するとは限りません。境目の年に建った家は、書類を確認しないと判断できません。昭和55年〜57年あたりの家は、自己判断せず町に確認してください。
耐震改修促進計画には、補助の枠組みが次のように書かれています。
飯綱町は豪雪地帯に指定されている町なので、「多雪」の枠が関わってくる可能性があります。
【確認中】ここは正直に、分かっていないと書きます。
上の金額は計画書に書かれている補助対象額と、その財源を国・県・町でどう分担するかの割合です。申請する人が実際にいくら受け取れて、自己負担がいくら残るのかまでは、公開されている資料からは読み取れませんでした。推測で書くわけにいかないので、いま町に確認しています。あわせて次の3点も聞いています。
回答をもらい次第、この記事に追記します。お急ぎの方は建設水道課 維持管理係(026-253-4766)へ直接どうぞ。
令和8年度のアクションプログラムに書かれている今年度の件数は、耐震診断2件、耐震改修1件です。
耐震性が不十分な住宅が1,042戸ある町で、その年度に見込んでいるのがこの数。制度はあるけれど、順番待ちの列は短くないと考えたほうがいいと思います。
これは町の姿勢が悪いという話ではありません。国と県の補助を使う事業なので、町だけで枠を増やせるものでもない。ただ、「あとで申請すればいいや」が通用しない規模だということは、知っておいてください。やると決めたら、早いほうがいい。
① 「耐震診断を受けていない」ことは、悪い物件という意味ではありません。
飯綱町の中古住宅の多くは、そもそも診断を受けていません。診断していないから危ない、ではなく、分かっていないだけです。分からないまま買うか、確かめてから買うかは、選べます。
② 耐震改修とリフォームは、別の工事です。
内装をきれいにしても、家は強くなりません。逆に、耐震改修で壁を入れたあとに内装をやり直すほうが、二度手間になりません。順番は、耐震 → 断熱 → 内装。予算の都合で全部はできなくても、この順で考えておくと後悔が少ないです。
③ 購入前に診断できるかは、売主さんの承諾次第です。
他人の家を勝手に診断することはできません。買付を入れる段階で「診断させてもらえますか」と交渉することになります。嫌がられることもありますし、話が通ることもあります。どちらにしても、聞いてみる価値はあります。(制度として購入前の申込ができるかは、上に書いたとおり確認中です)
④ 空き家バンクに出ている古い家は、ほぼこの年代です。
安い、広い、だいたい昭和50年代以前。耐震の話は、飯綱町で中古を買う人にとって避けて通れない論点です。
飯綱町は、地面が安く、家が広く、そのぶん古い。これは町の弱点でもあり、価格の安さの理由でもあります。隠さずに書いたうえで言いますが、古い家を直して住むことは、この町でいちばん現実的な選択肢のひとつです。直せる家かどうかを先に確かめる、という一手間だけ、忘れないでください。
※数字は「飯綱町耐震改修促進計画(第Ⅳ期)」および「飯綱町住宅耐震化緊急促進アクションプログラム(令和8年度)」によります。制度の内容・金額・要件は変更されることがあります。申請の可否は必ず飯綱町役場 建設水道課 維持管理係(026-253-4766)にご確認ください。
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